炉端焼きやつぶ貝焼き、さらにはザンギの発祥地でもある釧路。食文化の魅力が詰まっていて、胃袋がいくつあっても足りないくらい。

しかし、海の幸が豊富な北海道。せっかくなら、町寿司で“生”の美味しい魚が食べたい!
明るいうちに繁華街を3周ほどロケハンし、その中でも外観がドンピシャよかった「幸寿司」さんに突撃訪問。

釧路「幸寿司(こうすし)」
暖簾をくぐると、カウンターが3席、テーブルが3島。2階もありそうだが、まさに求めていた、人情味あふれる理想的な町寿司。
1958年(昭和33年)創業。現在の2代目大将が、先代から受け継いで52年という老舗の町寿司。かつては11時から翌3時まで営業していたそう。
会社帰りのサラリーマンやおばさま、大学生風の若い兄ちゃんたちなどなど、寿司はもちろん大将とのトークを楽しみに来る常連さんでゆるりと賑わっている。

お通し
ムキガレイ(別名:さめがれい)の煮付け。

モチモチ、チキチキした食感がクセになる。美味しい。
冷酒
釧路の「福司」か、根室の「北の勝」か。地酒2択の中から、まずは「福司」の冷酒を注文。

甘口の冷酒は、しょっぱい刺身が欲しくなる味わい。
刺身3点
「いい感じにご当地感あるネタを盛ってください」
登場したのは、釧路の名物つぶ貝、オヒョウ(カレイ)、そして花咲蟹。ご当地感文句なしの3点盛り。

オヒョウ
北海道で獲れる大型のカレイ「オヒョウ」は、お通しの脂が乗ったムキガレイとは真逆の、あっさり淡白な白身。ネットリとした食感がたまらない。オヒョウは大きくなると2mにもなるらしい。おひょー!
つぶ貝
釧路名物・つぶ貝の刺身。コリコリ、ザクザクとした歯応えがクセになる。絶対に頼みたい一品。
花咲蟹
北海道でも根室あたりでしか獲れない希少なカニ「花咲蟹」。ボイルされた小さな身に、旨みが凝縮されている。
北の勝
ここで根室の地酒「北の勝」の冷酒に切り替える。

大将とのトークが日本酒の旨味を倍増させてくれます。
〆の握り
最後は、食べ慣れたエンガワ、ウニ、ホタテ、サバを握りで注文。

普段、東京でも食べられる食材だからこそ違いがわかる!数段上を行く“上もん”だった。
ごちそうさま
大将がまだ独り立ちする前の修行時代、漁師町・釧路では、特に“鯖バブル”によって、漁師たちが寿司屋やキャバレーで羽振りをきかせていたらしい。
北海道各地で耳にする、漁師の羽振りの良かった時代の話。どこで聞いても豪快な金遣いのエピソードばかりで、元気だった昭和を象徴しており、いつ聞いても楽しくて元気が出る。
やっぱり地方に行ったら、最後は町寿司で〆るのが最高。海に囲まれた日本だからこそ、獲れる食材の違いや、地元の昔話を酒の肴に楽しめる。
大将!閉店までお付き合いいただきありがとうございました!

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お店情報
幸すし
時間:17:30~24:00
定休:日曜日
住所:〒085-0013 北海道釧路市栄町3丁目1

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